日本人にはお馴染みのみそ。
このみそ、熟成には時間がかかるものの、材料と作り方的には至ってシンプル。
塩の分量と、大豆をしっかり潰せるくらい柔らかく煮て、涼しい場所においておけば殆ど失敗なく自宅で手作りできます。
みそを仕込んで6年め、試行錯誤しつつ、できるだけ手間や洗い物を減らす方法で作ってみました。
味噌作りの時期は?
1年中作ることができると言われていますが、初めての方は、寒いうちにゆっくり熟成でき、雑菌が繁殖しにくい寒仕込み(12~3月くらい)がおすすめです。
味噌作りに必要な容器や道具は?
・みそかめまたはホーローポット
みそ4kg分を作るので、6Lのホーローポットを用意しました。
最近は保存容器もジップロックで済ませる作り方もあるようです。
・鍋またはボールとざる
大豆の湯切りをしたり潰したりするときに。
・大きめの鍋
大豆は圧力鍋で煮ましたが、混ぜる際に保存容器とは別に大きめの鍋(直径30センチ位)やボールがあると作業がしやすいです。
・大豆をつぶす道具
マッシャー、フードプロセッサー、ハンディミキサー、チャック付きポリ袋、麺棒お好みのもので。
・ラップと重石用の塩
容器に敷き詰めたみその表面をラップで覆い、塩を入れたポリ袋を重石として使います。
ラップは幅30cm、塩は約800g~1kg使用しました。
・新聞紙と紐
保管する際に容器の蓋として使います。
手作り味噌の材料
(4kg分・塩分約12.5%)
・大豆 1kg
・乾燥糀 800g
・塩 430g
・種味噌 250g
・昆布 適宜
・塩(琺瑯容器の底に引いたり種水用)適宜
・消毒用アルコール(ホワイトリカー35℃)適宜
北海道産大豆とみやここうじ800gと長崎県産の塩は生協のパルシステムで注文しました。
お友達に教えてもらった、「だし昆布を敷いて旨味倍増!」はいい感じだったので今年も続行。
種みそは昨年仕込んだみそを使用します。
手作り味噌の作り方
圧力鍋で大豆を煮てジップロックと琺瑯容器を使いました。
1・大豆を洗って水につけます
大豆は見た目きれいにみえても汚れている場合があります。
お米を研ぐような要領で少量の水で豆と豆をこすり合わせるようによく洗っていきます。
目安は水がきれいになるまで。
大体3回~5回洗うと水が澄んでいきます。
圧力鍋で大豆を柔らかく煮るコツは?
大豆を15時間は水につけます。
水につける時間は一晩といわれていますが、いわゆる寝てる間位の8時間+加圧1分では茹で上がりにムラができることも。
最低15時間水につけた方が加圧1分でも柔らかくなります。
吸水後6時間の状態。
水から大豆が完全に飛び出しています(汗)
水を沢山吸水することを忘れていて、上の方は吸水できずに丸いままでした。
さらに大きな鍋に入れ替え、水を大豆が浸るより遥か多めにしてプラス10時間吸水させました。
大豆が水を吸水しているか?見た目の大きさだけでは判断がつきかねる場合は、大豆を割って芯がないかを確認すると良いです。
2・大豆を煮ます
我が家は3Lの圧力鍋(活力鍋)なので、数回に分けて煮ています。
今年は、大豆500g✕4 最後は365gで5回。
水の量は、大豆500gに対し600cc、加圧は1分で大丈夫でした。
大豆を十分吸水させたことで、これまでより水を少なくしても大丈夫になり、3Lの圧力鍋でもギリギリ吹きこぼれませんでした。
それでも、最後の方におもりから蒸気が吹き上がった時は、火を弱め、乾いたふきんを蒸気孔を塞がないようにかけてコンロへの吹きこぼれを防ぎました。
大豆の煮上がりの目安は?
大豆が親指と小指でつぶれるくらいの硬さが目安です。
正確には大豆一粒をキッチンスケールにのせ、指で圧をかけて500グラム前後で潰れる位が理想的とされています。
大豆がやわらかく煮えたら、ざるにあげて、熱いうちに煮汁をきります。
種水について
種水はフードプロセッサーで大豆をなめらかに潰していく途中で回りにくくなった時や、大豆と麹と塩と種味噌を混ぜた際に硬かった場合に調整として使います。
とはいえ、豆が十分給水したうえで柔らかく煮えていればほぼ不要だと思っています。
心配な方は、煮汁を全部捨てずに種水用として300mlとりおきます。
そして、「硬いかな?」と思った際に煮汁を温め塩43gを加え、種水を作ります。
乾燥こうじを使用する場合は、ここで用意します。
乾燥こうじ800gをジップロックに入れ、こうじ菌を殺さないために30℃以下のぬるま湯200mlを加えてかき混ぜ、30分ほどおいて戻します。
3・大豆を潰していきます
潰し方は、大きく分けて
・袋に入れて手や足などで潰す方法
・直接瓶やマッシャーで潰す方法
・フードプロセッサーや機械を使って潰す方法
がありますが、ジップロック(ファスナー付きポリ袋)に入れて麺棒で潰しました。
じかに潰すのに比べて手が大豆だらけにならず、保温もされるので、冷えると潰しにくくなるのを防ぐことができます。
大豆を圧力鍋で煮る1回あたりのタイムスケジュール
おもりが回るまで10分+加圧1分+ピンが落ちるまで10分位で、この間に潰すことができました。
4・容器を消毒し、塩を底にふり入れます
消毒のため、容器の内側をアルコールでふいておきます。その前に、熱湯消毒をしておくとさらにベストです。
次に、容器の底に塩1~2つまみ(分量外)をまんべんなくふり入れます。
5・塩とこうじを混ぜます
乾燥こうじを戻しておいたジップロックに、塩430gを入れ、糀を潰さない程度によく混ぜます。
6・5.に3.の大豆と、種みそを入れて混ぜます
大きな鍋などに、工程5の塩と糀を混ぜたもの、工程3のつぶした大豆、種みそを入れて、小指がスッと入るくらいのやわらかさになるまで、よく混ぜ合わせます。
もし、かたい場合は、とっておいた種水を大さじ2位から調整して入れます。
混ぜ合わせるときは、こうじをつぶさないように注意してください。
混ぜ上がった状態です。
7・容器に詰めます
工程6.を丸めてだんご状のみそ玉にします。
みそ玉は少しやわらかめに握ったほうが、容器に詰めるとき空気が抜けやすくなります。
みそ玉を容器に一段ずつ詰めて、上から手のひらや甲で押してしっかり空気を抜きます。
途中に昆布をはさみながらこれを繰り返し、最後は表面を平らにして、1~2つまみ程度ふり塩(分量外)をします。
8・表面をラップで覆い、均等に重石をします
容器の内側と縁をアルコールできれいにふき、空気にふれないようにみその表面にラップをはりつけ、重さが均一にかかるよう重石をします。
重石には塩袋を使うのがおすすめ。
重さが均等にかけられるうえ、塩は腐敗しないので、破れてこぼれたりしても大丈夫。
重しにする塩は、熟成するうちにたまりが上がってきますので、ビニール袋5袋分を2重にして重しをかけています。
9・新聞紙をかぶせてひもでしばり、冷暗所へ
みその発酵をうながすため、密閉ぶたは使わず、容器を新聞紙などで覆い、ひもでしばり、直射日光の当たらない、湿度や温度の高い場所は避けた涼しい所に置きます。
仕込んだ年月日、使用原料の量目を記入しておくと今後の目安によいですよ。
6~10カ月間熟成させたら出来上がり。
さいごに
手作りってあえて好む方とめんどくさいと思う方と別れると思いますが、気候や使う素材によって微妙な味の変化と、発酵食品ゆえのすくすく育っているという感じがなかなか愛着がわきます。
味噌作りの材料や道具は個々に揃えることが出来ますが、生協のパルシステムでは毎年1月の下旬頃に味噌作りの特集を行っていて、材料や道具も揃えることが出来ます。
素敵な一日を(^^)
最後まで読んでいただいてありがとうございます。